知的書評競技「ビブリオバトル」に参加することになった記念?に、ビブリオバトルのブログを立ち上げることにしました。バトルの様子や、紹介した本などを掲載していきたいと思います。
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人生はふんどし1枚で変えられる [ 中川 ケイジ ]

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感想(0件)



皆さん、下着は何をお使いですか?

女性に訊くとセクハラなので、男性に訊くと仮定すると以下のような回答があるでしょう。

ブリーフ、トランクス、ボクサーパンツ、など。

しかし、私は違う下着を愛用しています。

それは「褌(ふんどし)」です。

ふんどし、といってもお祭りで見かけるようなお尻が見えるものではありません。

越中ふんどしと言って、日本で古くから普段使いされてきた下着です。

このふんどしの魅力を伝えてくれたのが、本書です。

「ビジネス書」というテーマのビブリオバトルにそぐわない様に思えるかもしれませんが「自己啓発」「ベンチャー」「起業」という観点からすると、本書は立派なビジネス書と言えるでしょう。

著者は日本ふんどし協会会長の中川ケイジさん。

元々は会社員でしたが、病気で休職・復職後、独立起業し、おしゃれなふんどし「しゃれふん」の展開もされている方です。

中川ケイジさんは、会社員として一生懸命働きましたがうまくいかず、そのストレスでうつ病になってしまい、休職してしまいます。

これと前後する時期に、知り合いの方から「ふんどし」を薦められたことから、「ふんどしで起業しよう」と決意されて今に至るまでの経緯を述べられています。

ふんどしはパンツのようにゴムで締め付けないため圧迫感もなく、血行を促進する効果があり、通気性が良いなどの利点があります。

しかし、西洋化の波で細々と作られているだけ…

ふんどしの良さをもっと知ってもらいたい!!

その一念から、脱サラ・起業する道のりを時にはおかしく、ときには涙するような内容で書かれています。

正直、世の中にはビジネス書はいっぱいあります。

そのなかで今回私が本書を紹介しようと思ったのは以下の理由からです。

ひとつは、ビジネス書にありがちな押しつけがましいところや、ギラギラしたところが無い点。

もうひとつは、うつ病で休職してまた会社に(一時とはいえ)復職したという経緯に共感するところがあったからです。

私も会社でストレスから不眠症→うつ病となり休職、半年後に復職して現在にいたっています。

うつ病で休職したというハンデがありながらも、中川ケイジさんは「やりたいこと」を見つけて、ここまでやってきました(現在進行形ですが)。

そこに、共感とともに、似たような境涯の人に希望を与えてくれる、そんな一冊が本書です。

それでは最後に、日本ふんどし協会のキャッチフレーズを。

ナイスふんどし!!(略して「ナふ!!」)

【補足(ダイレクトマーケティング?)】

ふんどしを含め、風呂敷や寝巻きなどの「気軽に始められる」和物を紹介するサイト

「和物」粋だね!!

を作成しました。ぜひお立ち寄りください。
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「旅」にとって必要不可欠なものは何でしょうか。

それは「移動手段」であると思います。

日常から離れて、別のところへ行く手段。

電車・バス・自動車・船・飛行機…

色々ありますし、それ自体が旅の「手段」ではなく「目的」になることすらあります。

そんな中、私が好きな「旅の手段」が「バイク」いわいる「ツーリング」です。

今回紹介する本は、この「ツーリング」が仕事(ライフワーク)ともいえるお方、加曽利隆さんの日本一周紀行です。

一般の方はあまりご存じないかもしれませんが、加曽利さんはバイクツーリングの第一人者と言っても良い方です。

20代でバイクでの世界一周をされた加曽利さん。

元々は「狭い日本を飛び出したい」という思いからだったそうですが、世界一周をしたことで改めて「日本一周もしてみたい」と思い、それからテーマを決めて何度か日本一周をされたそうです。

本書はその3度目の、50代の時の日本一周約4万キロの旅紀行になります。

加曽利さん曰く、「日本はまだまだ広い」とのこと。

だからこそ何度も日本一周をしてしまうのでしょうね。

世界一周をされた方だからこそ、説得力があると思います。

本書では単純に文章だけでなく、写真もふんだんに掲載されており、巻末にある「各地で食べたものの写真」を見るだけでも楽しめます。

郷土料理から、地元の食堂やレストランまたはコンビニで調達して自炊したものまで。

これだけでも「実際に行って味わってみたい!!」と思わせます。

かくいう私も、1週間かけて東京→静岡→大阪→岡山→直島(瀬戸内海の島)→徳島とバイクツーリングをした経験もあります(帰りはフェリーで)。

つらいこともあったりしますが、やっぱりバイクツーリングは楽しい!!

バイクツーリングに興味を持たせてくれたのは本書であり、そして加曽利さんご自身でもあります。

というのも、私自身が20代の頃にモーターサイクルショーに友達と参加した際、加曽利さん自身が本書の販促をしていました。

その時の写真と、サイン入りの本書は今でも大切にしまっています。

旅の楽しさを教えてくれた本書の最後に、加曽利さんがサインと共に添えた言葉を見るたびに、またバイクツーリングをしたくなります。

生涯旅人!!

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「マラウイ」という国をご存じでしょうか?

おそらく知っている方は少ないと思いますし、私自身も本書で初めて知りました。

アフリカの最貧国ともいわれる、小さな国です。

マラウイでは、今でも干ばつなどで飢饉となり、実際に餓死する人もいます。

電気は通っているところはあるものの、裕福な人でないと使えないくらい高価で、しょっちゅう停電します。

そのうえ、いまだに病気を治すのに魔術師が存在するという国です。

そんな国で、たった一人で風力発電を作り、国際会議にまで出ることになった当時14歳のウィリアム少年の自伝的な物語が本書では語られています。

そう、少年自身の言葉によって。

貧しくて学校を中退したウィリアム少年は、NPO法人が設立した無料の図書館に入り浸ります。

そこで見つけた大きな風車の表紙の本――風力発電の本。

「風力発電で電気を起こせば、家族も村も、裕福に暮らせるに違いない」

そう確信したウィリアム少年は、図書館で電気や物理の本を読みあさり、廃品などから風力発電を作ろうとします。

時にはバカにされ、時には危ない目にあいながらも。

バカにしていた村人たちの目の前で、風力発電を起動し、電球を点けます。

魔術ではない、彼自身が自然を利用した科学の灯を。

そして噂は広まり、彼は国際会議の舞台に立つまでになります。

これだけ聞けば、単なるサクセス・ストーリーに思えるかもしれません。

ですが、本書でポイントとなるのは私は「本の力」だと思います。

先に上げたように、ウィリアム少年は1冊の本との出会いから、風力発電を自作することを決意しました。

知への探求心、そこには国も身分も関係ありません。

そして、もう一つの「本の力」いや「活字の力」と言ってもよいのは、本書自身のリアリティさです。

マラウイは飢饉で人が死ぬような国です。

そういった映像やニュースはいくらでも見ることもできますし、それはそれでリアリティがあります。

しかし、そういった映像はあくまでも「外から」見た物でしかありません。

しかし「当事者」が書かれたものであれば、それは「内から」みたものになります。

本書は協力者がいるとはいえ、ウィリアム少年本人の言葉で綴られています。

決して高尚な文章ではありません。むしろ淡々としているところもあります。

それが余計にリアルです。

例えば「飢饉で友人が飢え死にした」などということも、普通に登場します。

口減らしで姉が駆け落ちして家を出ていくことも。

配布される食料を大人達が奪い合う様も。

大統領が国民の生活をこれっぽっちも考えていないことも。

無邪気なくらいに書かれています。

そこには、当事者が内から発する「言葉の力」を感じます。

そしてそれは、どんな映像よりも真実を語っています。

それも本書の魅力と私は感じました。

末尾に池上彰さんの解説もありますが、ここでも知の力・教育の大事さについて触れられています。

そういった意味でも、本書は大人だけでなく、中学生以上くらいの方にも読んでいただきたい本だと思いました。

【補足】
もうウィリアム少年も今では大人になっていますが、彼のWebサイトも存在します→William Kamkwamba Official Blog


【2014年4月27日】ビブリオバトルin紀伊國屋書店新宿南店の社会人予選大会で私が紹介した本です。

いわいる通常のレビューではなく、ビブリオバトルでのプレゼンの内容をある程度編集して掲載します。

【プレゼン内容】

皆さん、「ファンタジー」という言葉を聞いて、何を想像するでしょうか。

剣と魔法の世界?

ドラゴンやサイクロプスのようなモンスター?

エルフやホビットのような妖精種族?

確かにそれらはファンタジーを構成する重要な要素でしょう。

そのため、ファンタジー作品の主人公は勇者であったり、魔法使いあるいはエルフであったりします。普通の人間のようであっても、実は「偉大な魔法使いの血をひいている」とか。

しかし、今回紹介する本は「ファンタジーの世界でありながら主人公はごく普通の人間」といった少し特殊なものになります。

それが、R.E.フィースト&J.ワーツの「帝国の娘」です。

ちなみに、「帝国の娘」でオンライン書店を検索すると、別の作者の作品もヒットするのでご注意を。

本作は「リフトウォーサーガ」というシリーズ作品の世界観を使った、外伝的な作品です。

しかし、本編を知らなくても十分に楽しめます。実際、私は本編を読んでいませんが、間を置いて2回読んで、それでも面白いと感じました。

舞台はツラニという帝国。

そこに、中堅どころのアコマ家という領主がいました。

主人公(ヒロイン)はそのアコマ家の17歳の娘、マーラ。

領主である父、そして優秀な跡継ぎである兄との3人家族。

跡継ぎも健在のため、マーラは修道女として出家することになります。

その修道女となるまさにその儀式の真っ最中。

アコマ家の兵士が飛び込んできます。

「領主と跡継ぎの兄が戦死した」と――

これにより、マーラは一気にアコマ家の領主として引き戻されます。

これには裏がありました。

アコマ家の躍進を妬む別の領主が、父と兄の二人をわざと戦死に追いやったのです。

状況から策謀によるものは間違いないのですが、証拠がありません。

そして、なによりも世間知らずの17歳の少女に、アコマ家の命運の全てが託されてしまったのです。もちろん、それも敵対する領主の策謀の一部です。

跡継ぎとしての教育も受けていないため、マーラは家臣の意見も聞きながらも奔走します。

同盟を結ぶなどの常とう手段から、山賊や亜人種と交渉に及ぶなどの奇抜な策も含めて。

そこには、領主としての教育を受けてないからこその、普通の貴族では思いつかないアイデアが浮かぶのかもしれません。

果たしてマーラは、策謀と権力争いが渦巻くツラニ帝国の「高等ゲーム」に打ち勝つことはできるのか?

そして、父と兄の仇を討つことはできるのか?

…と、ここまで読んで疑問に浮かぶ方もいるかもしれません。

剣や亜人種などのファンタジー要素は出てきた。

しかし、肝心の「魔法」は?

ご安心ください。

魔法もしっかりと登場します。

しかも付け足しではなく、「魔法でしかできない」シーンで「ここぞとばかり」に登場します。

それがどこであるかは、読んでみてのお楽しみです。

【補足】

ビブリオバトルでは、上記の内容に沿いつつも冒頭に「ファンタジーという言葉で連想するのは」といった感じで、同じバトラーに方に問いかけたりもしました。

本の数秒ほど5分のプレゼン時間をオーバーしましたが、初戦にしてはマシなほうかと(チャンプ本は逃しましたが)。

「帝国の娘」は訳が良いのか本当にさくさくと読めるので、私も大好きな作品です。

残念ながら現在は絶版のようで、手に入れるとしたら古本しかない模様ですが。

もし古本屋で見かけたら、ぜひ購入して読んでみてください!!
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